【AKISTA 2024年度 活動発表会】
2024年度から本格的に始動した、秋田県のスタートアップ支援「AKISTA(アキスタ)」。その1年間の成果を振り返る活動報告イベントが、2025年3月28日に開催されました。本イベントは、AKISTAに関わりのある起業家や支援者をはじめ、秋田県内外から100名以上の皆さんが参加し、現地会場とオンライン配信のハイブリッド形式で行われました。
高校生から大学院生まで!次世代人材の挑戦
イベントの後半には、未来の起業家となる可能性を秘めた、学生たちの取組発表も行われました。
【登壇者】
- 国際教養大学 SAKEWOW 安達 紗羅 さん、柴田 春音 さん
- 秋田公立美術大学 社会実装サークル 田中 優衣 さん
- 秋田大学大学院 黒崎 蓮 さん
- 秋田南高等学校 株式会社いちごいちえ、一般社団法人Sail On Japan 代表理事 奧真由美さん
SAKEWOW(安達 紗羅 さん、柴田 春音 さん)
秋田の魅力をもっと県外・海外に伝えたい!という気持ちを原動力に、秋田の酒蔵と海外をつなぎ続ける「酒キューピット」事業の展開を目指して取組をスタート。まずは、国際教養大学の学生としての強みを活かし、日本酒の味や魅力を伝える多言語翻訳やガイドツアーを通じて、連携先との関係構築に取り組んでいきます。
秋田公立美術大学 社会実装サークル 田中 優衣 さん
自ら社会課題を見つけ、デザインで解決することを目指すサークル。現在は「AEDの位置認知度向上プロジェクト」や「熊肉の流通促進」に取り組んでおり、関係者へのヒアリングやインキュベーションプログラムへの参加を通じて事業計画をブラッシュアップしています。今後は実証実験を実施予定で、協力者の募集を呼びかけました。
秋田大学大学院 黒崎 蓮 さん
大学の研究シーズを活用し、AR(拡張現実)と位置情報を組み合わせて新しい写真の鑑賞体験を提供するアプリ「AR Time Walk」を開発。過去の風景をその場所で体験できる仕組みで、観光や防災教育への活用を模索中です。
秋田南高等学校 株式会社いちごいちえ
JPX起業体験プログラムで生まれた高校生企業。いちごをテーマにした商品の開発や値付け、販売を通じて、実践的な経営やマーケティングを体験した成果を報告しました。高校生とは思えない堂々とした発表でした!
会場からは、「サークル活動や実際の経験を通じて成長している姿が印象的」「これからもいろんな人を巻き込んで、どんどん事業を進めてほしい」といった応援コメントが寄せられました。
発表会の最後には、秋田県が次年度以降の取組について紹介。2年目は、AKISTA認定スタートアップを2社程度認定し、県外スタートアップ実証支援も5社行う予定です。「この一年で期待以上の成果が出た。秋田を元気にするだけでなく、全国に誇れるビジネスへと成長させてほしい」と締めくくりました。
交流会で交わる熱意!
発表会終了後は、参加者同士が自由に意見を交換し、つながりを深める交流会が開催されました。少しお時間を頂戴して、参加された3名の方にインタビューを行い、それぞれの視点から今日の感想をお話しいただきました。
国際教養大学 SAKEWOW 安達 沙羅 さん
「素晴らしい起業の先輩方が目の前にいる中での発表は緊張しました。4月から2年生になり、学業と事業の両立に不安もありますが、卒業後の将来につながる活動にするためにも励んでいきたいです」。
KUROFUNE株式会社 代表取締役 倉片 稜 さん
「このようなイベントに100人も集まるなんて、他県ではそうそう無いことです。普段出会えないような方にも会えるし、なにより行政の方が積極的。本気で社会課題を解決したいという強い思いを感じます。参加できてよかったです」。
JR東日本スタートアップ株式会社 代表取締役社長 柴田 裕 さん
「課題の多さはチャンスの数。“ネガティブ”こそが秋田の伸びしろだと思う。スタートアップのみなさんにとっては、秋田は打席に立つ回数が東京や大阪に比べて100倍のはず。AKISTAが今日のような場を今後も提供し、後押しすることでそのポテンシャルをさらに顕在化してほしいと思います」。
1年間の活動を振り返ると、秋田で全国・世界へと飛躍する可能性を秘めたスタートアップや、次世代の挑戦者が切磋琢磨していることが分かります。これからも挑戦する人を応援し、新しいビジネスの創出を支援していくAKISTAにご注目ください!
(取材:2025年3月28日)